「自分の性格が嫌になる」性格を変えたいなら自分にやさしくがポイント。

イライラしやすい自分、ネガティブな自分が嫌になる
ついキツいことを言ってしまう
人のことを思いやる余裕がない
自分の嫌なところが目について、自分の性格を変えたいと思ったことのある人は多いかもしれません。
自分の性格を変えたいと思った時、考えてみたいことがあります。
自分は本当にそういう性格なのかということです。
もし、それが後天的に身につけたものなら変えられるかもしれません。人が性格だと思っているものが本当に生まれ持った性格であるとは限らないのです。
ここでは後天的に性格が作られるプロセスや性格を変えるヒントをお伝えしたいと思います。
性格を変えたいと思っている人のお役に立てたら嬉しいです。
目次
性格は感情でつくられる?
人は生まれ持った気質もあれば、後天的に身につけた性格もあります。どちらも持っているのが通常と言えるでしょう。
変えられるのは後者の方です。性格を形作るものの1つに感情があります。感情は私たちの行動のブースターであり、ブレーキでもあります。何かをするのも感情の後押しだし、何かをやめるのも感情が止めるからです。
例えば、イライラしやすい人は怒りによって人に攻撃的になったり、相手を攻めやすかったりします。独りよがりになって世界が狭くなる傾向もあります。行動は早い方かもしれません。怖さを先に感じやすい人はなかなか行動できなかったり、いろんなことを考え過ぎてしまったりします。悲しみと怒りが混ざると卑屈になったり、拗ねやすかったりといろんなパターンがあります。
こんな感じで感情は、行動を左右して性格を作っていると考えられます。だからどんな感情を抱くか、その感情がどんな行動を引き起こすかのパターンを変えることができれば性格を変えられると言えます。
消えない感情が性格になっている
では、感情は何に刺激を受けて揺れ動き、性格(心理パターンや行動パターン)をつくるのでしょうか。
感情は様々なものの刺激を受けて波立ちます。
例えばそのひとつは思考です。「愛想良くしなければ」と自分に課している人は感じの悪い人に対して怒りを持ちます。「自分が感じよく気をつけてるのに、なんであなたはやらないの?」という感じです。こちらは変えやすいと感じる人もいるかもしれません。
もうひとつ、私たちの感情を刺激するのは、未消化の感情です。
これは過去に感じたけれど辛くてキャパオーバーだったものが心の奥に冷凍保存されたものです。辛くてキャパオーバーと言っても、ものすごいトラウマ的な出来事というわけでもありません。日常の些細なことで未消化の感情は溜まっていきます。
いくつか感情が性格を作っている具体例をあげてみます。
イライラしやすい性格
例えば、仕事のペースややり方の違う部下にイライラしてしまっていた私の例です。
私は「なんでこうやらないの?」「もっとこうすればいいのに」とイライラしていました。
これは、わかってもらえない感覚が心の奥に溜まって「わかってもらえない」という悲しみが怒りに変わったものでした。学校でなんとなく窮屈だと感じたり、友達とすれ違ったり、行きたくない習い事に行ったり、親にうまく自分の気持ちや状況を伝えられなかったりした時に感じた「変わってもらえなくて悲しい」とか「本当はわかってほしい」という感情や思いがつくった性格でした。
人の顔色を見てしまう性格
人の顔色を見てしまう、人前で自分らしくいられない、という相談は多くあります。
これは怖さが原動力になっていることがよくあります。
友達とうまくいかなかった時の怖さや悲しみ、誰かに怒られた時の怖さなどが心の奥に沈んでいて、同じ思いをしないように行動にブレーキをかけていることがあります。また、兄弟と比べられて育ったりすると、認められるために人の顔色を見たりすることがありますが、認められない悔しさや悲しみが心の奥に溜まっていることが原因とも考えられます。
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気分屋
気分の浮きしづみが激しい、気分屋、理由のよくわからないイライラや落ち込みに振り回されたりするのも溜まった感情が原因です。
感情はマーブルになっていて、いろんな感情が混じっているのが通常です。表面的に感じているのが怒りだったとしてもその下に別の感情が何種類か隠れていたりするものです。感情はいろんなものに反応して揺れ動くので、自分ではコントロールできない浮き沈みを引き起こします。
苦手な人がいる
性格とは言えないかもしれませんが、苦手な人がいるのもひとつのパターンです。苦手な人は過去の嫌だった記憶を思い出させる人でもあります。
決めつけてくる人が嫌いな人は決めつけられた過去があったり、人の話を聴かない人が嫌いな人は話を聴いてもらえなかった過去があったりすることがあります。
考え方や価値観
性格と考え方や価値観は近いものがありますが、感情は思考や価値観にも影響を与えます。
思考や価値観には、それを支える感情があることが多いです。
例えば「〜しなくてはならない」と考える思考を支える感情として、それをしないと嫌なことが起きるような感覚、怖さがあったりするものです。
怒られた時、友達とうまくいかなかった時、クラスで恥ずかしい思いをした時、嫌々した習い事や勉強、日々の些細なことを含め成長するまでのいろんな感情が心の奥に溜まっていきます。大人になってからもイライラを我慢しようとしたり、嫌なことを我慢しようとしたり、その度に貯めていってしまうのでかなりの量です。
人によって冷凍保存された感情には傾向があり、性格を作っているというわけです。
性格と言っても、これは本来の気質とは異なる場合が多いです。後から溜まってしまっただけだからです。そして、過去に冷凍保存されて残ったものは解凍することが可能です。未消化の感情が解凍されるとその感情に翻弄されることはなくなります。
性格を変えたいとき
では、この感情を解凍して、性格を変えるにはどうしたらいいのでしょうか。
それにはもう一度、その感情を感じる必要があります。
イライラしがちな性格を変えたいなら、その原動力になっている怒りや悲しみをちゃんと感じるということです。
注意したいところですが怒りに振り回されて言動が変わってしまうことと、怒りをちゃんと感じることは実は別物です。
怒りを感じるというのは怒りの下にある感情に気がつきその感情も感じられることです。そして、その感情に寄り添ってあげられることです。
それは「そっか、自分はこんなふうに感じていたんだ」とか「本当はこうしたかったんだ」とかそんなふうに本音や願いに気がついて認めてあげるイメージです。
まとめ
無理やり性格を変えようとして行動や態度を変えてみてもなかなかうまくいかないのではないでしょうか。イライラに蓋をして、コントロールしていい人でいることを頑張ってみても辛いだけだし、嫌だと思っているのに無理やり自分に鞭を打って動いてもしんどいです。アクセルを踏みながらブレーキを踏む感じです。
本当に変わりたいと思ったら自分の話を聴いて、優しくすること、それが一番ではないかと考えています。
何かを手に入れたり、うまくいくようにしたりするために頑張るのが普通だった私はタスクをこなしていく感覚が当たり前でした。仕事のそのように進めていました。だから自分を変えたいと思った時も行動や態度を変えようとして力づくでした。
もちろん、自分の話を聴く時間なんてとっていなかったし、そんなことするなんて非効率的な感じもしていました。
でも、今は自分の話しを聴くことなしに変わることはできないように感じています。
自分に優しくして話を聴いてあげられた時、人生が動くのだと思います。
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