仕事中のイライラに効く。自己肯定感のあげ方。

効率を考えて、部下に細かく出した指示。
わかりやすく説明したはずなのに違うやり方でやっていて、仕事も遅い。
「なんで言った通りにやらないんだろう?」「だから遅いんだよ」「もっとこうすればいいのに」
思ったより進まない仕事や思う通りに動かない相手にイライラする。
仕事が終わらなくていつも残業になってしまう。残業は疲れるけど、終わらせたい。
こんなに頑張ったのだから心のどこかで誰かに認めてもらいたいって思っているけど、誰も認めてくれない。
そんなふうに思う人のイライラの原因は自己肯定感の低さかもしれません。
自己肯定感が低い人は、相手が自分を受け入れてくれることで自分を認めようとすることがあります。承認欲求と呼ばれるものです。自分のことをわかってほしい、認めてほしいという欲求です。
また、仕事を頑張ること、周りに評価されることで自分を認めようとします。これも自己肯定感の低さからくる承認欲求で、自分のことを役に立つ人だとか、できる人だとか認めてほしいという欲求です。
承認欲求が満たされない時にイライラすることが多いです。
気がつかないうちにハードルが高くなり自分にも他人にも厳しくなる、仕事をしすぎて残業が増える、人間関係でやり方の違う人や意見の違う人を受け入れづらくなる、なんてこともよくあります。
自己肯定感は低いとちょっと厄介です。ただ、視点を変えるだけで感じ方を変えることはできます。ここでは自己肯定感をあげて、イライラを軽減させる方法をご紹介します。
目次
自己肯定感と仕事中のイライラの関係は?
個人的な話ですが、私は自己肯定感がけっこう低くていつも焦燥感とかイライラした感じがありました。自分ではそれが普通だと思っていたので「自分は自己肯定感が低い」なんて思っていませんでしたが、自己肯定感を扱ってみてなんて楽なんだろうと思いました。
意見が違う人、やり方の違う人に対して、今までは「この人なんなの?」とか「ありえない」と「自分の正しさをわかってほしい」と思っていたのが「こんな意見もあるんだぁ」って面白くて新鮮に思えるようになったんです。人が自分の言った通りにやらないとイライラしていたのが全然気にならなくなりました。
また、仕事を自分で抱え込んでしまう癖があり、仕事が思うように進まなくてよく残業していました。でも誰も認めてくれないので辛かったです。それが焦らなくなって仕事のハードルを下げたり、人に頼んだりするようになりました。当時はできる人でいるために自分で「これくらいはできて当たり前」とハードルを上げてしまっていたんです。
自己肯定感が低いと「自分のことを認めてほしい」「できる人でいたい」という承認欲求が強くなります。だから仕事をすることで自分の価値を証明しようとします。これは仕事ができる自分、頑張ってる自分、大変な自分だと価値を感じる傾向です。
例えばそれが、部下のせいでうまくいかないとか、何かの理由があってうまくいかないとイラっとしてしまうわけです。それでも頑張って大変な思いをしていることの方が価値があるって思うからまた大変な方を選んでしまっていました。
できるかどうかは存在価値とは関係ない
本来、仕事ができるかどうかと自分の存在価値は関係ないものです。
私たちの価値には2種類の価値があります。存在することに対する価値と行動することで生まれる価値です。存在することに対する価値は「存在するだけで価値がある」ってやつです。行動することで生まれる価値は仕事をして価値を生み出すことです。
多くの人は「存在するだけで価値がある」と心のどこかでは思えていないから行動することで生まれる価値を生むことで存在価値も補おうとします。仕事を頑張ることで存在価値を証明しようとしたり、仕事ができない人は価値がないように感じたりする状態です。
このような状態だと仕事の進み具合が自分の存在価値を左右し、気分も左右されます。仕事が進まなくて存在価値が下がりそうなときはイライラしてしまいます。
自分の存在価値を認める、自己肯定感を上げることで仕事の進み具合が気分に影響を与えることが少なくなります。
自己肯定感のあげ方
では、自己肯定感はどうやってあげれば良いのでしょうか?
「自分には価値がある」って思い込もうとしても難しいですよね。私は自分のいいところを見ようとしたり、仕事でできているところを見ようとしたりしてもなんだかあんまりしっくりきませんでした。否定感があるのでいくら肯定しても嘘っぽく感じたんです。そんな私でも自己肯定感を上げることができた方法をいくつかご紹介します。
自分の嫌いなところを書き出す
まず、自分の嫌いなところ、できてないなと思うところを書き出してみてください。すぐにイライラしてしまう、人と話すのが苦手、要領よく仕事ができない、などなんでもいいです。
まずは部分的に認める
次にそれを部分的に認めていきます。例えば、私は仕事中によくイライラしていて、そんな自分が嫌いでした。これをもう少し細かくみていくと部下のAさんによくイライラしていました。でも、Bさんにはイライラせずに接することができていました。なので、部分的に認めると「Bさんにはイライラせずに話すことができた」になります。
自分のことを否定的に見ているときはできていないところがクローズアップされがちです。なので部分的にでもできているところを正確に認識することで否定感を軽減していくことをおすすめします。
他にも人と話すのが苦手なら、少人数ならいい、とか聴き手なら大丈夫、この話題なら問題ないと認識し直したりできます。
できなかったことを書き出す
1日の終わりに
と感じることはありませんか?私は「また今日もイライラした」とか「もっと上手に伝えられたらよかったのに」なんて反省しながら家に帰ることがよくありました。「もっとこうしたかった」と思うこと「できなかった」と思うことを思い浮かべてみてください。
視点を変える
次に視点を少し変えてみます。
例えば「もっとスムーズに進められたのに」と思うということはスムーズに進むようにそれだけ頑張っているということです。自己否定が強い状態だと結果を評価しがちです。
ここではプロセスに評価の基準を移します。どんなふうにしようとしたかを評価してポジティブにとらえるようにしてみます。「できなかった」と感じるのはそれだけやろうとしたということです。
今日は何をやろうとしましたか?
できたことを数える
少し視点を変えることはできたでしょうか?
自分に向ける視線が否定的だと全否定しがちですが、部分否定にしたり、結果からプロセスを評価するように視点を変えるだけで自己否定は軽くなり、自己肯定感も自然と上がってきます。
次はもう少し積極的にやってみましょう。その日できた小さいことを数えます。時間に余裕を持って会議に参加できた、とか小さなことで構いません。ちょっと気を遣って声をかけたらありがとうって言ってもらえた、とか誰かが喜んでくれたことでもいいです。コーヒーが美味しく入れられたとか仕事に関係のないことでも構いません。
もしくは幸せだなとか、嬉しいなって感じたことを数えてみてください。数は1日1つで十分です。
自己肯定感が低いとマイナス面に目が行きやすいものです。実は体験しているできたこと、幸せなことを集めてみてください。最初は観念的でも構いません。でもそのうち実感が伴うものが出てくると理想的です。実感が伴うものが出てきたら、その感覚を味わってみてください。
本音に耳を傾ける
ポジティブなことでも、ネガティブなことでも今感じていることを知っておくことは自己肯定感を上げる鍵です。
自分の本音を受け止めることが自分への肯定となり、心の栄養になります。逆に無視することは否定することです。友達に無視されたらい傷つきますよね。それと同じようなイメージです。
まとめ
自己肯定感が低いと、できていないところに目が行きがちです。それで全然できていない気分になったり、もっとやらなければいけない気分になったりするものです。その焦燥感や不安がイライラに変わります。
いくつかご紹介した中で取り入れやすようなものはありましたか?
気の向くものからやってみてくださいね。
自分ではうまくできない、という方はお気軽にご相談ください。
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